2004年12月21日
バイオマス使った機能促進剤/静内衛生社の製造工場が来春着工 2004年12月20日 北海道新聞夕刊
【静内】下水などの浄化槽の効率を高めるため、北大と共同で家畜ふん尿などのバイオマス(生物資源)を利用した機能促進剤を開発した静内衛生社(行方正雄社長)が来春、町内に製造工場を建設する。
建設地は町農屋一一一で、建物は鉄筋コンクリート2階建て、延べ500平方メートル。完成は来年夏の予定で、総工費は約1億円。商品化が見込まれる有力な新技術を対象に資金援助する道科学技術総合振興センター(札幌)から約1千万円の支援も決まった。
同社が開発した促進剤は、牛ふんなどに木のチップを混ぜたバイオマスを水の浄化に役立てる全国でも初の試み。山林などから採取した微生物を利用した従来の促進剤に比べ、悪臭を抑える効果が高く、機能発揮までの期間も約3分の1の1カ月に短縮。価格も半分から4分の1程度(1リットル当たり5千〜1万円)に抑制できる。
バイオマスの発酵段階で生じる残りかすは堆肥(たいひ)として再利用できる利点もある。
工場の建設について同社は「地域の農家が利用できる施設にしたい」と話している。