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2009年9月10日

弊社が北海道新聞【日高版】に掲載されました。

硝化効率高い新種の菌発見/汚水浄化に威力 2009年9月10日 北海道新聞朝刊
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下水道処理施設の維持管理などを行う静内衛生社(行方将泰社長)は、自社が開発した浄化槽の機能促進剤「イグアス-EX」に新種の菌が含まれ、汚水浄化に役立っていることを解明した。この菌を活用したアンモニアの浄化方法の特許を取得した。

同社によると、新種の菌は、汚水中のアンモニアを毒性の弱い硝酸に変える硝化作用に関与する。増殖速度が速く、従来の硝化菌より硝化を早める効果があるという。
イグアスは、脱水汚泥と家畜ふん尿に木材チップを混合して発酵、乾燥させ、固形化したもの。2005年に商品化。家畜のふん尿を活用した促進剤は全国初だった。単一菌による従来の促進剤に比べて複数種の菌を含むことで、汚水を溶解したときの悪臭や泡を抑えられるのが特長。
商品化段階では、具体的な菌の働きは不明だったが、同社と産業技術総合研究所北海道センター(札幌)が3年がかりで解明を進め、乾燥状態でも働く新種の菌の存在を突き止めた。
また、イグアスの製造段階で生じる残滓(ざんし)を堆肥(たいひ)にして牧草地にまいたところでは、馬の食いつきが良いという結果も出た。これにも新種の菌がかかわっている可能性があるとみて、同社は検証を進めるという。<同社の武部史彦主任研究員は「大量に発生する汚泥や家畜ふん尿を活用したイグアスのブランド力を高め、強い競走馬育成に役立てるなど地域に還元できるよう研究を進めたい」と話している。(成田智加)

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